世界は危険な場所だ。それは悪い人がいるからではなく、それを見ながら何もしない人がいるからだ。
アルベルト・アインシュタイン
おはようございます。なべっちです。
2021年04月23日さいたま市大宮区吉敷町5時30分ごろ通り魔事件があったそうです。
職場で話を聞いたのですが、周りの人は「なぜ通報しないんだろう」という話題になりました。
なぜ大勢いるのに通報できないのかについてはロバート・チャルディーニが1984年「影響力の武器」で提唱した「社会的証明」で説明されています。
社会的証明とは?
社会的証明とは自分の判断より周囲の判断を正しいと思う心理傾向のことです。
周囲の人々が自分より知識や経験があると思い、周囲の判断が正しいと思いこみ適切な判断ができないなど曖昧な状況で特に見受けられます。
社会的証明とは事件を目の前に通報できないといった状況を説明することもできますが、マーケティングなどビジネスにも利用されています。
誰も通報しなかったキティ・ジェノヴィーズ事件
1964年にニューヨークでジェノヴィーズさんが暴行を受けている間30分以上叫び助けを求める中、30人ほど近隣住民がいたにも関わらず誰も助けや警察を呼ぶ行動を取らず殺害されてしまいました。
叫び声が聞こえても周囲の人たちが動揺していなかったため、叫び声を聞いた人たち全員が「誰かが警察に通報しただろう」など考え助けを呼びませんでした。
このような状況を回避するには、誰か特定の人を示し助けを求める必要があります。
AEDを使った救命救急の研修を受けたことがありますが「誰か」ではなく「あなた」は通報をしてください。など具体的に指示するようになっているのも、「誰か」だと動けないからでしょう。
マーケティングやビジネスで使われる社会的証明
その他社会的証明が使われている例ですが
■企業のホームページ
企業のホームページに導入企業一覧や取扱店など記載してあると思いますが、これは「多数の企業で使われている良いサービス」という印象を与えるためです。
■有名人の推薦文
本の帯に〇〇部突破!や有名人の推薦も読み手は価値があると思いやすくなります。
本の内容とは関係ないですよね。
■テレビでの笑い声
テレビで笑い声の演出がされていますが、実験によっても笑い声がある方が観客の笑いの回数や長さがアップするということがわかっています。「誰かが笑っているから楽しい」ものだと判断して自分も安心して笑います。
テレビを観るのはもうやめましたがずっと違和感がありました。
・その他サクラや行列、他の人も買っているなどの営業には人は流されやすくなります。
まとめ:情報の少ない、異常事態ほど他人に流されやすくなる
自分は流されない。と思っても集団の影響力は強力で周りの人の行動に左右される傾向が強いです。
冒頭のように、誰かが助けを求めている時、誰かが通報しているだろうや誰も何もしてないから大丈夫なのかな?とは思わずに自分が行動しましょう。
メディアをみた時、購入に迷った時、自分の評価基準になっているか?周りの意見を参考にしていないか?など疑ってみましょう
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