こんにちは!なべっちです!
先日日本医師会の会長が内容はさておき「エビデンスがはっきりしないが間違いない」といっているのが、炎上していますね。
僕も「それってエビデンスありますか?」が口癖ですがエビデンスがあればなんでも良いわけでなく、エビデンスにも「質のランク」があります。
また科学的というのは絶対ではなく今段階で、最も再現性が高いものであって、覆る可能性もあるわけです。科学を信じるということはもしかした明日には意見が変わっているかもしれないということです。
もしプロテインが効果ないといった信頼度の高い研究があればプロテインを捨てる覚悟はあります。
また例えば僕がダイエットを支援した方は100%成功しているわけですが、それはエビデンスに沿っているからです。
もしダイエットがうまくいかないという人がいたら、間違った方法か、やれていないだけです。再現性、やれば同じ成果が出るのが科学です。
今回は正しい方法を見極めるエビデンスの質についての話です。
エビデンスのヒエラルキー
エビデンスの質にはランクがあり上から順に
1 RCT(ランダム化比較試験)の系統的レビュー(メタアナリシス)
2 個々のRCT
3 準実験
4 観察研究(コホート研究、ケース、コントロール研究)
5 事例集積研究
6 専門家の意見(研究データの批判的吟味を欠いたもの)
臨床家にとって1と2のみがエビデンスとして扱われます。
※EBM(エビデンス・ベイスト・メディスン)と言われる研究によるエビデンスと臨床的技能、患者の価値観を統合するという概念も覚えておくと良いでしょう!
僕は個人なので3、4は参考にしたりします。
何かみたら実は研究のデザインを見ると面白いです!
専門家の意見の質が最も低い理由
専門家全てではなく、明確なデータやデータの批判的吟味を欠いたもので、経験や主観的な意見が質が最も低いということです。
・治療法に思い入れがあり客観的なデータを考慮していない
・信念(建設的な批判を聞き入れない)
・確証バイアス(既に有している信念を補強するデータを意識、無意識的に選り好みする)
・関連性の錯誤(ある目立った2つが前後するとそれに誤った因果関係を想定する)
・記憶バイアス(都合のいい記憶に歪める)
長年の臨床経験からこの治療にはとても効果がある。この運動をすることでみんな改善されましたなどそういった意見などは全く参考にならないのです。
これはどんなに高名であり権威がある専門家であっても同じです。
僕も「プロテインがいいよ!」というのは専門家でないのでエビデンスを基にはしていますが、思い入れがあるので言っています。
あの医師はこういった治療をするみたいな噂もその治療法で今までうまくいっていたという経験から偏りがちなのかもしれません。
エビデンスは対象の人こそ知るべきもので、わかりやすく提供し、共有するためのものなので専門家の意見にエビデンスが入っていない時は「エビデンスありますか?」と聞いて、臨床結果や自分がこうだっただけであれば、それって体験談ですよね。やサンプル数1ですよねなどと相談しても良いかもしれません
事例とデータは違う
また先程のリストの5の事例研究も同様に「いくら事例を集めたとしてもそれはデータではない」ということです。
データとは系統的にバイアスを排除できるようデザインされた研究から得られたもので事例はこの手続きをしていないからです。
#まとめ
医学会でもエビデンスは!とかといっていると患者の声は!や医師の裁量はないのか!患者の声に耳を傾け語ることを大事にしよう(NBM)などといった批判もあるそうですが大事なのは「エビデンスは患者やクライエントのためにある」ということといわれています。人間性を排除するものではなく正しい結果、精度の高い方法を取るために共有し説明、理解するものです。
またどんなに信頼度が高い研究でも100%確実ではないかもしれません。そんなことを前提にしながら日々の生活に取り入れていけば良いのだと思います
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