【健康診断】経験をデザインすることで恐怖を楽しみにする【UXデザイン】

デザイン思考 MRI UXデザイン LIFE

こんにちは!なべっちです!

昨日健康診断に行ってきました!

病院はとても綺麗で、接する人は皆さんとても親切で、どうしてこんなに親切にしてくれるんだ!?と思うほどです。

僕は人よりも緊張や不安が強いため、とても綺麗な病院なのですが血圧検査でもドキドキしてしまい、特に献血では血を抜かれるときには見ることもできないほどです。

きっと訪れる人が心理的な不安などを感じないようになど配慮なのだと思います。

これがホスピタリティか!とも思いましたただ恐怖心は変わりませんでした。

僕に限らず特にお子さんは泣いてしまう事も多いのではないでしょうか?

こういった不安を人の力だけでなくデザインの力を使って解決した事例をお伝えしたいと思います!

メンタルやストレスも認知の仕方で実際の影響も変わってきますし仕事もゲーミフィケーションといい捉え方やステップをデザインすることも大事だとお話ししてきましたが、今回はUXデザインにより体験そのものを変えてしまうということができるのです。

検査をするということをデザインする

GEの工業デザイナーのダグデイツ氏はMRIを手掛けていました。

こちらのTEDトークや https://www.youtube.com/watch?v=jajduxPD6H4

こちらのスタンフォードのデビッドケリー氏のTEDでもダグデイツ氏の話が出ていますのでよろしければ見てください!

ユーザーの目線と作り手の目線

デイツ氏は2年かけて作ったMRIの設置に立ち合い小躍りするほど喜んでいたそうです。 そして最初の患者を見ようと入り口で待っていて見たのは、少女が泣いていて、父親が励ましている光景でした。

少女が検査室に入ると恐怖で表情は強張ってしまってました。デイツは少女から見たらどんなふうに見えるか気づきました。

壁には警告するようなびっくりマークや犯罪現場にあるような黄色や黒のテープ。暗い室内。色合いも暖かみのないベージュで無菌室のようだということ。そして検査が始まると、30分間横たわったまま、機械音などを聞き続けなければなりません。両親も何が起きているかも分からずに苦悩な表情です。

完成したMRIに喜んでいたはずが意気消沈し、打ちひしがれました。

自分たちは今まで、いかに速く検査を終えれるかや性能が良くなるか。スタイリッシュになるかということだけを考えていました。

明日も来たくなる検査

MRIの検査を受ける子供の80%はじっとしていられず鎮静剤をうつそうですが、必ずリスクもあります。

今回の気づきを得てデイツは自分のミッションを考え直し、「楽しい」検査室をデザインできないか?とチームを作りました。保育士など子供と関わっている人たちや博物館、デザインシンキングの専門家などで話し合い、着目したのは子供の空想力でした。

一つのものがいろんなものになったりします。

そこで、MRIが宇宙船や潜水艦のイメージだったろうどうだろうか?

そしてそれもストーリーの一部として組み込めないか?ということでした。

そして開発されたのがアドベンチャーシリーズでした。

検査室につづく通路は岩に見立てたステッカー。子供たちは岩の上を飛び跳ねていきます。壁にはジャングルの絵、池に浮かぶように設置された検査台。

高さも子供が登れるように低くし、カヌーのようにデザインされくり抜かれているのでひっくり返らないように子供たちはじっとしているようになりました。

海賊島をテーマにしたものもあり、「板歩きの刑」に処され海賊船のようにペイントされた検察室に近づいていく。周りには猿が描かれていたり、キャビネットもかやぶき屋根など雰囲気を損なわないようにしています。

大きな音に着目して作ったのは「ケーブルカーアドベンチャー」で乗り込む子供はチケットを購入する仕組みになっていました。

これらの取り組みから検査を終えた少女が「明日も来られる?」と母親に聞いている場面をデイツは見て涙したそうです。

成果

様々な病院で導入され鎮静剤を必要とする子供は80%から27%に減り、短いものだと3%に減ったそうです。

以前は検査代に乗るまで10分かかり、検査にも4分かかっていましたが、検査代に乗るのに1分、検査に4分になったそうです。

検査にかかる時間も圧縮され1日にできる検査回数も増え利益にもつながりました

共感し経験をデザインする

ダグ・デイツ氏は、作るものに目を向けていいものを作ってきましたが、ユーザーの気持ちに共感することが始まりでした。そこから再定義し、経験自体を他のものにデザインしました。

健康診断に行くと、待合室でまたされ、一つの検査が終わるたびに、戻って、また呼ばれてというのを繰り返します。

なんだかなーとか次はなんの検査で、あとどれぐらいやるんだろうと思いながら進めていきます。

接遇は丁寧ですし、清潔で綺麗なので特に不満はないですし、これを先ほどのように子供向けにする必要はないかもしれません。

ただせっかく同じことをするならポジティブにすることもできるのかなと考えていました。

大人でもテーマパークはいきますし、楽しむ心は持ってますから。また他の方向性でもあるかもしれません。

ものを作るだけでなく、ユーザーの気持ちに共感し経験をデザインしていく考え方は大事ですね。

デザイン思考についてもまたいつか書きたいと思います。

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