【組織心理学】対立意見はあった方が良いのか?【チームマネジメント】

組織心理学 LIFE

おはようございます!なべっちです。

正しい決定は、共通の理解と、対立する意見、

競合する選択肢をめぐる検討から生まれる。

ピーター・ドラッカー

ドラッカーの意見への対立の話はいくつかありますが、全員一致は危ない、みんなが知っていることが正しいとは限らないと言った話から、意見の対立の大事さについてお伝えしたいと思います!

悪魔の代弁者より、本当に違う意見を持っている人を探せ!

心理学者のジャニス氏は「悪魔の代弁者」(わざと反論する人)を立てるべきだと説きました。

ドラッカーも意見の対立を推奨しているように、リーダーたちは意見を引き出すために、反対意見を言う人を用意したりしますが、心理学者のシャーラン・ネメス氏はこの方法に異議を唱えています。

悪魔の代弁者の意見は、被験者の意見を変えるまでには至らない

ジャニス氏が行った実験によると、被験者たちは、表向きは意見が変わったように見えたが、結局、元の意見の自信は揺るがず、4%しか影響がなかったようです。

確証バイアスにより、自分たちの選択を指示する意見には納得しましたが、そうでないものは受け入れられなかったのです。

今度は、「悪魔の代弁者」ではなく、実際に意見が違う人を加えた場合は15%も意見が変わりました。

悪魔の代弁者ではなく、悪魔そのものもを加える方が、確証バイアスを乗り越えるには必要だったのです。

異論を出すために異論を唱えるのは有効でなく、演じるのも有効でない。

ネメス氏は説得力を高めるには、代弁ではなく、心から信じているというのが必要なのです。

半沢直樹が相手の意見を変えることができるのも本気だからですよね。
目的のために異論を言うだけでは足りないのです!

真の悪魔の代弁者がいるグループは48%も多く解決策を出せる

別の実験では多く解決策を出せるだけでなく質も高かったようです。

本当の意味での多様性「意見の相違」を歓迎する文化

世界最大規模のヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエイツ」
創業者のダリオ氏の部下たちは彼を特別扱いしないそう。

一般社員が会議に出席したダリオ氏に「今日のあなたは最悪でした」とメールも送ることさえありました。
一般的な会社であれば、そんなことできないし、もし行えたとしてもどうなるか恐ろしいと思いますが、ダリオ氏はその会議に参加した全ての人に、感想と評価を求めました。

・忠誠心より、真実を語ることや柔軟であること
・批判的な意見を口に出せないなら、批判的な意見を持つ権利はない

という文言がルール集にもあるほどで、現状に迎合せず、意見を出せるかどうかを重視される文化が根付いています。

異論を唱えることに責任をもたせることで、集団思考を防ぎ、正しい意思決定をすることができるようになっています。

テレビ業界が衰退したのは、テレビが好きな人が働くから

テレビ業界が衰退したのは、皆テレビが好きで、その力を信じている人たちだから、
出版業界においても、紙の本が衰退したのはもちろん、時代の潮流もありますが、本が好きな人が集まるファンクラブのようなものだからでしょう。

私の好きな作家も昔から、紙の本は衰退すると出版の人たちに話しても、本のことが好きなので、そういった意見はそんなことないと一蹴されたそうです。

テレビを観る人は減っていくと言っても中の人たちは、それを信じる人たちばかりなので、気づいた時には数字として深刻になったときでした。

対立する意見を持ちながら伝えることができる文化があれば、もう少し早く手を打てたかもしれません。

ドラッカーの意見の対立が必要な3つの理由

導入がドラッカーだったので経営者の条件からこちらの引用を

第一に、組織の囚人になることを防ぐからである。
第二に、選択肢を与えるからである。
第三は、想像力を刺激するからである

ピーター・ドラッカー

ドラッカーは反対者がいるかいないかは関係なく、自分自身が反対者になることさえ言っていますが、あえて反対意見をいうだけでは足りません。

本心から反対意見を持っているものさえ仲間として、
またそれが言える文化を作るのが大事ですね!

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