おはようございます!なべっちです。
今回は心理職やカウンセリングなどに携わる人たちの発達モデルとして「6期モデル」と言われるものがあります。
元々は心理職の方の職業自己や個人的自己がより高い統合をしていくプロセスです。
熟練した臨床かになるまでのプロセスを知ることで、自分の状況を理解したり、現実的な目標を立てることができます。
心理職以外の専門職や他の仕事でも応用できると考えているので、ぜひ参考にしてみてください。
RonnestadとSkovholtによる臨床家の6期発達モデル
6期発達モデルというように熟練するまでのステージを6期に分けています。
第1期:素人援助者期
第2期:初学者期
第3期:上級生期(博士後期課程にあたる)
第4期:初心者専門家期(博士課程終了から臨床経験5年程度)
第5期:経験を積んだ専門家期(臨床経験15年程度)
第6期:熟練した専門家期(臨床経験20年から25年)
このような6期にわたって考えられていますが、熟練とは20年程度の経験をしている状態ですね。
詳しく説明していきたいと思います。
第1期 素人援助者期
「心理援助の訓練を受ける前の状態。親、子供、友人、同僚など相談対応やアドバイスをする。
問題を素早く判断し感情的サポートをする。
アドバイスは自分の傷つき体験などをもとにする。
相談相手の悩みに深入りしたり、過剰に同一視して気持ちの落ち着きを失いがちになる。
成功体験や失敗体験が心理職に関心を持つきっかけとなる」
以上が素人援助者期です。
知識や技術について学んでないので、自分の感情や経験則から相手の力になろうとする訳ですね。
気持ちはあるので一緒に考えたり解決のための方法は寄り添ってはいますが、有効な援助ができているかというとそうではないかもしれませんね。
またその経験が心理職への興味にもつながるところまで書かれています。
僕も今の仕事に就く前から就労についての相談に対応したり、自分自身の悩みなどが心理に興味を持つきっかけになりました。
第2期 初学者期
「専門的な訓練を受けることへの熱意は強いが、自信がなく不安が強い。
新たな理論を学ぶたびに、自分の援助に対する考え方が大きく影響を受ける。
できるだけ簡単に学べてすぐに使える理論やスキルを求めて躍起になる。
しかし、現実の状況ではうまくいかず、情報量に圧倒され、学習がうまく進まないことに苦しむ傾向が強い」
第3期 上級生期
「1人前の専門家として機能することを目標とするため、間違いを恐れ完璧主義的になりがちである。
訓練の効果を感じる一方で、経験豊富な臨床家を理想として学びたいという気持ちが強い。
このため、特定の臨床家の理論モデルに固執し、厳格になりすぎることもある。
また臨床かとしての自己に注意を向け始める」
第4期 初心者専門家期
ここにきて初めて専門家ですね。
「専門家として職に就いた後、訓練において体得したことを何度となく見直す。
理論アプローチだけでなく、1人の個人としての自分が臨床活動に大きく影響していることを認め、臨床家としての自己を統合しようと試みる。
1つの理論に忠実であることよりも、一人一人のクライエントとの最適な治療関係を築くことに注意を向けるようになる。」
第5期 経験を積んだ専門家期
「さまざまな現場で数多くのクライエントとの臨床経験を積み、自分の価値観・世界観・パーソナリティを反映させていく。
一方で臨床家の自分と一個人としての自分の境界も明確にひき、双方の肯定的な側面が相乗的にはたらく。
治療関係の重要性を深く認め、理論や技法を柔軟に使いこなし、単純な答えを求めず、困難な状況に遭遇しても、落ち着いて対処できるようになる。
専門的文献だけでなく、自分自身の経験を振り返ることがから多くを学ぶ。
第6期 熟練した専門家期
職業的人生を振り返り、自身の臨床家としての力を現実的に認識し、一方で、自身の限界も謙虚に受け入れる。
職業的発展に満足をしながらもさまざまな理論やモデルの発展と変化を長い間見てきたことから、専門的知識の真の発展に関して冷めた見方をすることも少なくない。
また自分の人生においてすでに繰り返し体験し、今後怒ることが予期される喪失に対する意識が強まり、職業に対する関心が薄れることもある
まとめ
発達モデルのは、その時期にあたるであろう課題や悩みなどもあり、今の自分がどの状態にあるか、また今後どんな悩みがあるかも想定することができます。
また一個人であることが職業生活には影響するということです。
心理職でなくてもこのような悩みは段階はあり、熟練した専門家であっても通ってきた道です。
専門職なども知識は5年で陳腐化すると言われているので、学び続けていく姿勢が大事です。
知識だけでなく葛藤もあると思います。セルフケアをしながら自己を高めていきたいですね!
コメント
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