【スリコ】報酬が低いからこそ満足度が高くなる心理学【Uber Eats 】

おはようございます!なべっちです

最近は、Uber Eats 配達パートナーの報酬が下がっている!というのが話題ですが、300円、いわゆるスリコが嫌なら配達しなければ良いじゃん!と思うかも知れませんが、安いからこそやりがいを見つけ頑張ってしまうことがあります。

https://nabecchi.net/life/2525/

【認知的不協和】報酬が安いことによって満足度が高くなる

有名な実験ですが、L.フェスティンガーJ.M.カールスミスが行った『1ドルの報酬実験(1959)』というものがあります。

認知的不協和の存在を実証するために設計された実験で、1時間にわたり、退屈な単純作業をさせた学生に、次に来る被検者に対して『この作業はとても面白かった』と言うように指示しました。
虚偽の発言に対する謝礼として1ドルと20ドルを与える群、虚偽の発言を強制せずに1ドルを与える統制群に分けました。

それぞれに『その作業がどれくらい面白かったか?』を評価させると、20ドルを与えた群や統制群よりも1ドルを与えた群のほうが『作業が面白かった』と評価する人の比率が優位に高いという結果になりました。

つまりこの実験は報酬が高い方が当然満足度も高いと考えそうなのですが、「報酬が少ない方が仕事内容に対する満足度が高いということです。

なぜ報酬が安い方が満足度が高くなるのか

「退屈で面白くない単純作業をしたという認知」と
『その仕事を面白いと発言させられ、少ない報酬を貰ったという認知』は、
自分が一方的に損で無意味な仕事をさせられたという不快な認知的不協和を生みます。

しかし、前者の認知を『少しは面白い所もある作業をしたという認知』に変えることで、『面白い作業に対する報酬としては適正な金額だった』という受け取り方に変わり、自分を納得させ不快感を和らげてしまうのです

ただ『給料を減らしたほうが従業員が仕事を面白く感じてやる気が出る』とか『給料が多すぎると仕事が面白くなくなってやる気が無くなる』とかいうような単純なものではなく『余り面白くない作業を強制されて、不当に少ない報酬を受け取ったケース』において、その仕事内容を“事後的に”どのように評価しやすいのかという事であり、報酬による仕事内容の正当化が不十分な時には、仕事内容のほうを面白かった(仕事と報酬がまずまず釣り合っている)という風に認知を変えやすくなるという事です。

Uber Eats はよく出前館と比較されます。

出前館は報酬が高いからです。

スリコでも配達を続けていると、自分を納得させるための理由を後から紐づけていきます。
報酬目当てではないから。空いた時間にやっているから。クエストがあるから。アプリが使いやすいから。などなど。認知的不協和によるものでないかチェックしても良いかも知れません。

逆に出前館は報酬が高いため「報酬のためにやっている」という動機付けがしやすいです。
システムも使いづらいですし、報酬の優位性がなくなったら離れていってしまうでしょう。

今回は例として配達パートナーの話を出しましたが、自分の仕事や日常でも認知的不協和が起きていないか注意してみても良いかも知れません。

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