おはようございます!なべっちです。
今日はジョン・スチュアート・ミルの哲学からなぜ成功体験が必要なのか考えてみたいと思います。
功利主義とは
功利主義とはイギリスで提唱された哲学で「生み出される幸福の量が増大する行動こそ正しく、苦痛の量が増大する行動は間違っている」という考え方です。
何が正しいかと考えるのは立場や状況、文化で絶対を定めるのは難しいですが、結果その人の、快楽が大きい方、苦痛が少ないことが良い。結果を重視する考え方です。
そこには人の理性などではなく、根本的な快楽、苦痛を中心とした人間の捉え方があります。
ただ言葉通り、誰もが快楽を求めて行動しているのであれば、世の中は大変なことになってしまうのではないか?と考えてしまうかもしれません。
しかし、快楽には「質」があるというのがミルの哲学です。
人は2つの快楽が目の前にある時、質の高い方を選ぶ
ミルは高級な快楽と低級な快楽がありその時、人は高級な快楽を選ぶと説いています。
ダイエットを例にしてみると、目の前のご馳走に我慢できずに食べ、その場の快楽を楽しむのが、低級な快楽。
一方、食欲を我慢することで、なりたい自分になること。自分が決めたことを継続できる達成感を得ることで満足する高級な快楽。
1つの意思決定ですが、功利主義的に考えてみると、結果その場の快楽より長期的にみて後悔せず幸福を生み出しているのは後者ではないでしょうか?
人は質の高い快楽を知っているものは低い快楽を選ばないと言っています。
要するに我慢することによって得られる達成感を知らない人は低い快楽を選んでしまいますが、知っている者はどちらの快楽も知っているから高級な快楽を選ぶということです。
しかし、そんなにうまくいくでしょうか?
自分は高い快楽を知っているという「尊厳」プライドがあるから
プライドがある限り人は目の前のご馳走を我慢できるということです。
満足した豚であるより、不満足な人間である方がよく、満足した馬鹿であるより、不満足なソクラテスである方が良い。
そして、もしその馬鹿なり豚なりがこれ問いt合体権を持っているとしても、それは彼らがこの問題について自分達の川しか知らないからにすぎない。
この比較の相手方は両方の側を知っている
ジョン・スチュアート・ミル
ミルは上記のようにわかりやすくも強烈な言葉で表現してくれています。
つまりダイエットが続かないのは成功体験がないからで、満足した豚で、ダイエットが成功したことがある、不満足な人間側を知りません。
しかしダイエットに成功したことがある不満足な人間側は両方を知っているので、目の前の誘惑に負け豚になることを選ばないと言っているのです。
まとめ:成功体験があるからこそ、低級の快楽を我慢し高級な快楽を選ぶことができる
ダイエットで成功したことがなくても、他の成功体験でも良いでしょう。
大変だったこと、目の前の誘惑を我慢してやり抜いたことやり遂げたことを思い出し、目の前の誘惑が低級な快楽であることを思い出し、高級な快楽を選べるようになりましょう。
そしてそれがプライド、人としての尊厳であるということです。
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